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明日になったら本気出せる

底辺Web系エンジニアの日記

【FEZ】ネトゲの運営について真面目に考えてみる[ゲーム]

はじめに

くっそ長文。論文かよ。

FantasyEarthZero(以下FEZ)というオンラインゲームをメインでやっていた。まだ週に1度くらいの割合でぼちぼちやってるんだけど、このゲームは僕が学生時代からやってるゲームで、休止期間も含めてだが7年もやってることになる。これだけ長くゲームを続けているのには多少なりともこのゲームに対して愛着があるってのは間違いないんだけど、「システム的にこのゲームに代わるゲームというのがない」というのが一番大きい。で、このゲームなんだけど割とサービス終了の危機に貧してるんじゃないかと思っている。というわけでこのゲームを元に色々考えてみる。

注意

  • ネトゲの運営っていうかFEZの運営の話です。
  • 極力個人的感情を抜きにして事情を知っている第三者の立場から考えるように努めてます。
  • ただ第三者じゃないというかプレイヤーなのでそうなっていない可能性があります。
  • ある一個人の意見にすぎないので「あぁこう考える人もいるんだな」程度で留めてください。
  • 色々周りくどいですが、ネトゲを知らない人が読んでもある程度分かればなぁと思って書いてます。

ゲーム概要

どんなゲームか知らない人のためにさらっと概要

  • 50人vs50人のチーム対戦型のアクション(+若干のストラテジー要素)
  • 基本料金無料のアイテム課金
  • 2006年12月正式サービス開始
  • 2011年、2012年にWebMoney AwardでBestGames賞を受賞している

問題提起

利益度外視の慈善活動で運営でもしてない限り、運営会社としては利益を得ないサービスは終わらざるを得ない。そしてFEZの収益モデルはグッズの即販等も少しはあるだろうが、ほとんどの割合を有料アイテムの課金によって成り立っている。

課金アイテムの売上 > 人件費+維持費+開発費+広告費その他もろもろ

この不等号が常に逆向きになった時、あるいは今度なるだろうと運営が判断した時にサービスの終焉を迎えることとなる。つまりサービスの運営側としてはいかにして課金アイテムの売上を上げるかということが目的となってくる。

課金アイテムの売上を上げるための要因としては幾つかあるが、その中で最も大きい要因が人口だ。一定の割合で課金するプレイヤーがいると考えると、人口が増えれば増えるほど課金を行う人が増えるということになる。では、課金しているプレイヤーだけ増えればいいんじゃないかというとそうではない。オンラインゲームである以上無課金のプレイヤーは課金プレイヤーを繋ぎ止めるという役割を担っている。過去の終了したサービスのほぼすべてがプレイ人数の減少(通称過疎)によるものが原因といっても過言ではない。

さて、そのことを踏まえて次のページを見てほしい。

FEZ Wiki 人口調査
http://fewiki.jp/index.php?Guide%2F%BF%CD%B8%FD%C4%B4%BA%BA

上記のページを見れば分かる通り、コンスタントに人口が減っている。イベントやアップデート等で一時的に回復している時もあるが、去年の同時期を見るとログイン人数としては約半分程となっている。このペースでプレイ人口が減り続けるとサービス終了もそう遠くはないのではないのかと思う。

特にここ数ヶ月は客単価の売上を上げようと必死になっているのは、内部事情を知らない僕でも明確に感じ取れる。ルーレット(他のゲームでいうガチャみたいなもの)は昔は簡単に全種類コンプリートできたものだが、最近は極端に当たる確率が低下しているという話をそこらじゅうで聞く。(というかネトゲのガチャの当たり確率は今でも公表の義務化すべきだと思う)まぁこうやって客単価をあげたところで一時しのぎ以外のなんでもなく、抜本的対策を取らないことにはお話にならない。


考察等

人口の遷移に関して

人口をプレイ人口を増やす、少なくとも維持するという点で考えた場合以下の行動が必要となってくる。

  1. 新規にプレイヤーを獲得する
  2. 獲得したプレイヤーを継続させる

これをFEZに当てはめて考えてみる。

まず1に関してはこれ以上新規のプレイヤーの増加人数を増やしたり、というのは難しいと思う。と、言うのも割と古いゲームだからだ。色々と宣伝費用をかけたりして努力しているように感じるが、何か外部で大きく報じられる等のきっかけがない限り、新規のサービスが続々リリースされるネトゲ業界で新規プレイヤーを大きく増やすというのは難しく感じる。但しその分知名度も高く、過去に受賞経験があるという理由で新規ゲームとして選択するプレイヤーも一定数はいると思う。また、他に似たようなゲームが少なく昔プレイしていて休止していたがまた戻ってくるということに関してはこのゲームは強いと思われる。そういったプレイヤーを含めると新規プレイヤーはコンスタントに一定数はいるもののこれ以上増加ベースを増やすということは難しく感じる。

では2に関してはどうか。実はここが運営が一番努力するべきポイントだと思う。プレステ等に代表されるオフラインゲームはある意味プレイしてもらわなくても購入させた時点でゴールのようなものだがオンラインゲームはそうではない。実質ゲームの終わりがないオンラインゲームではプレイをやめる、お金を払うのをやめる時を決めるのはプレイヤー自身だから。飽きた、プレイできる環境ではなくなった等の理由で辞めていくプレイヤーは常に一定数いるのはしょうがないが、成熟したコンテンツでは最も企業努力が問われる部分だと思う。

というわけでここ最近の人口の減少というのはプレイヤーの継続率が大きく下がったのが原因と考えるのが妥当だろう。

継続率の減少の原因

ここから先は実際プレイしていないと分からない領域だと思われる。まず、結論から先に言うと「ゲームの目的意識の崩壊によるモラルハザード状態」が原因だと思っている。それでは順をおって考えてみる。

ゲームの目的

先ほどの結論に「ゲームの目的」という言葉を含めた。それではこのゲームの目的はなにかということを考えなければならない。ゲーム概要の項でも説明した通り、50人vs50人のチーム対戦型のアクション(+若干のストラテジー要素)というのがこのゲームの内容である(以下戦争と言う)。他にも特殊ルールであったり、少人数戦でストラテジー要素を省いたルール等があるが、メインのコンテンツはこの戦争がメインとなっている。さて、対戦ゲームである以上最終目標は何かというと「相手に勝つこと」が大前提であるはず。これが1vs1の格闘ゲームでも目的は相手に勝つことであるし、スポーツも同様に勝つことが目的である。FEZは50人vs50人の対戦ゲームであるので自軍50人で敵軍50人に勝つことが前提であり、勝利を目指す過程に楽しさを見出したり、運営側も戦争の勝利へ動機付けをするべきである。

目的意識のズレ

さて、先ほど「はず」とか「べき」と言ったのには理由がある。順当に考えるとほぼ全員が勝利を目指してプレイしているはずだが、実は勝利目的でプレイしてる人数はそれほど多くはない。では他のプレイヤーとは何を目的としているかというと、戦争の終了時に相手を何人倒した、相手にどれだけダメージを与えた等と言ったスコアというものが表示されるのだが、これがどれだけ高いかを目指してゲームをしている。

スコアはランキング形式で表示され、例えば相手に与えたダメージが3位だとその戦争に参加した100人中上から3番目ということになる。こうして考えるとスコアが高いプレイを目指すというのも十分勝利を目指しているのではないかと思うかもしれないが、ここで問題となってくるのが戦争におけるストラテジー要素である。詳しくは省略するが、スコアを出すということが戦争の勝利に対して関係あるとも言えるし関係ないとも言えるなんとも中途半端な意味合いしかなかったりするものである。特に一定ラインを超えて高いスコアを出そうとすると、勝利度外視の行動を取らなければならず、「勝利のためにスコアを出す」というのが行き過ぎて「スコアを出すために勝利を犠牲にする」という一種のジレンマみたいな関係が成り立つのである。ここまで書いておいてなんだが高スコアを出そうとすることが問題ではない。高スコアを取ること自体は全く悪くないし、プレイの上手さの一種の目安である。勝利に貢献している場合もある。が、ない場合があるのもまた事実。

というわけで純粋に勝利を目指すプレイヤー以外はほぼスコアを出すということが目的となっていると言っても過言ではない。で、実はこういった勝利度外視のプレイヤーというのは昔から一定数存在していた。ただこういったプレイヤーがどんどん増えているのは原因がある。

  • 単純に自分の上達の指標としてスコア以外でプレイの上手さを測る方法がない。
  • ランキング形式で表示される故に優越感を与える。高スコアを出せるプレイヤーはコミュニティにおいて持ち上げられる。他に測る方法がないからしょうがないよね。
  • ニコニコ動画や生放送等によるスコア至上主義プレイの拡散。
  • 運営側による高スコアプレイヤーの持ち上げ。
  • 戦争に勝利することによるメリットがほとんどない。

また、FEZのストラテジー要素が弊害して純粋に勝利を目指そうとする場合、敵に攻撃を加えるということ以外に裏方とよばれる建築等が必須になってくる。これが正直言ってつまらない作業になってしまっている。つまり必然的に勝利を目指そうというプレイヤーはそういった作業を戦争中に一定時間行うことが現状ほぼ必須になってしまっている。こうして勝利を目指そうというプレイヤーが減少するのも頷ける。

結果崩壊する

こうした目的意識がずれたプレイヤーが増え、勝利を目的としたブレイヤーが減り、極端な話50人中半分のプレイヤーがそうなのではないかといった戦争の内容になってきている。結果プレイヤーのヒエラルキーとしては
スコア至上主義 > 勝利至上主義
となってしまっている。対戦ゲームの癖に真剣に勝ちを目指してるプレイヤーは逆に馬鹿にされるような環境となってしまっているような気がする。逆に勝利を目指してるプレイヤーというのはお願いするしかないような立場。で、実は僕はスコア至上主義のプレイをルールとするならこれはこれでいいと思っている。一番スコア出したやつが勝ちっていうルールにしてしまえばいい。ただ、何が問題かというと「戦争に勝つ」ということを目的としたゲームと謳ってることが問題になってくる。これから始めようというプレイヤーはどう思うだろうか?戦争に勝つためにプレイを始めるのではないか?それがこういった現状では定着するはずがない。始めてすぐに何だこのクソゲーと言って辞めてくのが目に見えている。そういった悪循環により人口が減っていってるのだと思う。

つまり、運営が戦争に勝つことを前提としているゲームにも関わらずそれに向かわせる動機付けを放棄したことが最大の問題だと思う。


これからどうするべきか

正直もう遅いと思う(笑)。先ほどは別にスコア至上主義のゲームにしてしまえばいいとは言ったがもはやそれはFEZという名を被った別のゲームになってしまうような気がする。競合するゲームがない(少ない)ことをいいことにあぐらをかいた結果がこうなのかもしれない。

一つ言えるとしたら「好きなゲームだったのでなんとかしてください」これが言いたい。

あぁ疲れた。昔は楽しかったなぁ。

追記

これを書いた後に知ったんだけど、本日ゲームポット(FEZと同じ会社)が運営しているトリックスターがサービス終了するとの発表。
http://www.4gamer.net/games/008/G000800/20131121067/

親会社も変わったしこういったのはどんどん淘汰されていくんだろうけどその中にFEZも含まれてないとは言い切れないよなぁ。

なんか「FF14続けるよキャンペーン」思い出した。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1571149.html
- 「一日一回、ゲーム内で『私はFF14を続けるよ』と言いましょう!」…FF14ユーザーのキャンペーンが話題に

ちなみにトリックスターは俺も昔結構がっつりやってた。